姿勢改善
骨盤と腰椎の可動域が全てに繋がる
- 公開日:
- 2023-01-25
みなさんこんにちは。MYSELFの小塚です。
トレーニングを始めるにあたり「何からすれば良いの」「メニューは知ってるけど正しくできているのか不安」「自分はできるけど教えれない」そんな悩みをお持ちじゃないでしょうか?
そんな人に向けて、トレーニングは何からはじめたらよいのか解説していきます!
この記事は以下のような人におすすめ!
- 腰や股関節が慢性的に痛む人
- 高齢者の運動指導をされている人
- 身体を動かしたいけど過去に筋トレで筋肉を傷めたことがある人
- 運動したけど何からすればよいかわからない人
この記事の内容を実践すれば「トレーニングは何からはじめればよいのか」がわかるようになります。
それでは、どうぞ!!
骨盤と腰椎(腰)を柔らかく動くようにする
腰が柔らかく動くということは「骨盤が前傾、後傾」「腰椎が前弯、後湾」できる状態ということです。
人のカラダは十人十色です。関節の可動域や手足の長さ、筋肉や腱、靭帯の長さや強度が違うからです。
そのためまったく同じ姿勢、動作をする人はいません。
ただ、身体に痛みがない人には共通していることがあります。
それが、腰の柔軟性が高いことです。
腰を柔らかくする理由
腰が柔らかく動かない場合、股関節が屈曲できないので足を曲げるときに腰や膝に負担が強く入りやすくなります。
上半身でいえば、腰を立てるような動作を入れると腰が張ってしまうため、胸椎を伸展さえようと思ってもできません。
例を見ていきましょう。
座位を取ったときに、上半身が後ろに倒れてきそうな人(骨盤後傾、腰椎後湾、胸椎後湾の状態)
正しい位置に腰を持ってくると、腰が張って痛みを訴えます。腰が硬いため、骨盤を前に倒すことができず
腰で踏ん張ってしまうためです。
そうなると、胸椎の伸展ができないため、胸や肩甲骨回りの筋肉を動かすことができません。そのため、肩や首の張りを訴えることもあります。
この状態では、どんな良いメニューを組んだところで実行することすら困難です。
このように、腰が動かないためにさまざまな、エラー動作がおこるのです。
【全体像】腰を柔らかくする流れ
ステップ1:ほぐす
ステップ2:伸ばす
ステップ3:動かす
前提知識:トレーニングを始める前に覚えよう!
トレーニングを始める前に下記の情報を覚えていきましょう。
なぜなら、人のカラダにはたくさんのカラクリがあります。カラクリを知らないがゆえに、悩んだり
何をしていいかわからなくなるからです。
- 筋肉は伸ばす方が負荷は高い
- 静的ストレッチで広げる可動域には限界がある
- 筋肉の温度を上げるには、心拍を上げる必要がある
- 膝の屈曲伸展で内側広筋を優位に働かせる場合は、足首の底背屈の可動域も必要になる
- 股関節の屈曲は骨盤後傾、腰椎後湾とともに起こる
- 胸椎の伸展ができないと、胸郭周辺の筋肉は動かない
実技
キャット&ドッグ
腰椎と胸椎を動かす基本的なメニューになります。
ステップ1.骨盤を後傾、腰椎後湾をさせながら、胸椎から頸椎まで屈曲させます。
注意点:肩甲骨がすくむような動きが出ないように注意してください。
すくむ場合は、肩甲骨や肩から動いて背中を丸めている可能性が高いです。肩甲骨、肩は胸椎の動きに引っ張られて動くことを意識させてください。
ステップ2.骨盤を前傾、腰椎前弯をさせながら、胸椎から頸椎まで伸展させます。
注意点:胸椎と頸椎を伸展するときに、肩甲骨が真ん中に寄るような動きがでると、胸椎は伸展できなくなります。
肩甲骨を真ん中に寄せさせないように意識させてください。
注意点:このメニューをおこなったときに、腰周辺に痛みが強く出る場合(さすような痛み)は、筋肉が損傷を起こしている
可能性が高いので、アイシングをして熱を取ることを優先します。
応用編
四つん這いになることが難しい場合は、立位や座位でおこないましょう。
注意点は上記と同じです。
四頭筋伸ばし
大腿四頭筋の柔軟性を上げて、腰の可動域を広げます。
ステップ1:壁やベンチに足をかけてゆっくりと上半身を起こします。
注意点:姿勢が取れない、ついた膝が痛い人は、腰の柔軟性が低く骨盤の位置が過度な前傾になっている、胸椎が動かない可能性が高いです。骨盤が動く場合は少し後傾に戻してください。骨盤が動かない場合は、腰を動かすメニューに戻ります。
ステップ2:大腿四頭筋が伸びている状態で、腰椎を前弯、後湾させていきます。
後湾させるときに大腿四頭筋が強く伸びる感じが出れば正しいフォームでできています。
殿筋伸ばし
股関節を屈曲させることにより、臀部を伸ばしていきます。
ステップ1:股関節の外旋と屈曲をさせます。
ステップ2:そのまま上半身を倒しながら、股関節を屈曲させていきます。
注意点:股関節を屈曲させるときに、「骨盤が傾く」「外旋している足がそとに逃げる」動きがでると臀部が伸びなくなります。そのため、後方から確認した時に骨盤はまっすぐなポジションを維持してください。
ハムストリングス伸ばし
ハムストの柔軟性を上げて、骨盤角度の安定化を図る(膝の屈曲、外旋にもかかわってくる)
ステップ1:立位の状態から、上半身を前に倒していきます。前に倒すにつれてつま先にも重心がかかっていきます。
ステップ2:ハムストが伸びている状態でキープします。
注意点:腰椎、胸椎が丸まらないと身体が前に倒れていかないので、膝が伸展できずうまく伸びていきません。
動作確認
ここまでで「腰が柔らかく動くようになったのか不安。。。。」と感じる人もいると思います。
そこで、腰が柔らかく動いた場合のチェックトレーニングを用意したので、実際に確認してみてください。
ヒップリフト
股関節の屈曲から伸展をおこないます。
ステップ1:仰向けに寝転がり、足を山なりにします。
ステップ2:マットと腰のスペースが大きくなりすぎないように、腰を丸めます。手のひら1枚分ぐらい空いていれば十分です。
ステップ3:足の裏全体で、地面を押しながら身体を持ち上げていきます。
腰が動く場合は、臀部からハムストにかけて力の入りを感じます。
注意点:身体を持ち上げるときに、腰に力が入る場合は、股関節が屈曲できていないです。その場合は、まだ腰が動いていません。腰を柔らかくするメニューが正しくおこなえていないので、一度みなおしましょう。
ヒップリフトがうまくできなかった場合
できなかった原因の分析をしていきましょう!
できなかったということを悲観することはありません。
できなかったことを、いろんなことを試して、できるようになっていく「過程」「経験」がお客様に語れるサービスになっていきます。
評価されやすいのは、いきなりできる人ですが、僕が思うに世の中で必要とされる人は、できなかったことが、できるるようになった経験をもっている人です。
うまくできなかった時の対応方法
まず、股関節が動く位置に骨盤と腰椎があるかを確認します。
腰を柔らかくするメニューができていて、股関節が動かない場合の原因のほとんどが、動かしだす前の姿勢にあります。
自分で姿勢のチェックは難しいので、実際に股関節に手を当てながら、股関節を屈強させるなどの確認方法があります。
実際の実技でこの辺りは確認していきましょう。
まとめ
腰の柔軟性が出ていない状態では、股関節についている筋肉の柔軟性をあげることも難しいです。
腰の柔軟性を上げることを最初におこない、ウォーミングアップを考えていきましょう。
いきなり、股関節の屈曲や外旋、内旋をおこなうと痛めてしまう可能性が非常に高いです。
次のステップ
腰がうごくようになってきたら、次は胸椎の動きを出していきます。
脊柱の動きだけを考えると、背骨周辺に付着している筋肉を緩めればよいです。
ただ、股関節や膝、肩関節を考えると、脊柱の動きだけをだしても身体の動きはよくなりません。
なぜなら、身体はいろいろな筋肉、関節が連動して動くためです。
脊柱の動きがでることはや骨盤が動くことは、身体を動かす前の最低限の準備になります。
ここができて、はじめて身体の連動を意識した動きに入ることができます。
次回は、脊柱の中でも胸椎の動きを中心に勉強していきます。
カラダの変化を感じるにいたるまでは、時間がかかります。
一度おこなったらずっと柔軟性が維持できることはありません。
毎日少しづつでよいので、コツコツ続けていきましょう。