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腓腹筋ストレッチと関節モビライゼーションの効果

公開日:
2024-07-15

腓腹筋のお話

50代を過ぎると、身体のあちこちに不調を感じることが増えてきます。特に足首の動きが悪くなると、日常生活の中でさまざまな不便を感じることが多いでしょう。例えば、階段の上り下りや散歩、買い物など、足首の柔軟性が求められる場面は少なくありません。この記事では、腓腹筋(ふくらはぎの筋肉)のストレッチと関節モビライゼーション(関節の動きを改善する手技)の効果についてご紹介し、より自由に動ける身体を手に入れるための方法を探っていきます。

足首の背屈とは?

まずは「足首の背屈」について説明しましょう。背屈とは、足首を上に引き上げる動作のことです。この動きがスムーズにできることは、日常生活において非常に重要です。例えば、歩行時に足を前に出す際には必ず足首の背屈が関与しています。しかし、加齢や運動不足により、この背屈の可動域が狭くなると、転倒のリスクが高まったり、歩行が困難になったりすることがあります。

腓腹筋ストレッチの重要性

腓腹筋のストレッチは、足首の背屈可動域を広げるための基本的な方法です。ふくらはぎの大部分を占める筋肉であり、この筋肉が硬くなると足首の動きが制限されます。したがって、腓腹筋を柔らかく保つことは、足首の健康を維持するために非常に重要です。

ストレッチの方法

腓腹筋のストレッチにはいくつか方法がありますが、ここでは基本的なストレッチ方法をご紹介します。

1.壁を使ったストレッチ:壁に手をついて台に脚をのせます。かかとが浮かないまま重心を前にかけます。ふくらはぎの筋肉が伸びるのを感じながら、20~30秒間保持します。

2.背屈ストレッチ:壁にもたれます。かかとを中心につま先を持ち上げます。膝がまがらにように意識します。
20回から50回を目指しておこないます。

関節モビライゼーションの効果

腓腹筋のストレッチだけでは十分でない場合、関節モビライゼーションを組み合わせると効果的です。関節モビライゼーションは、関節の動きを改善するための手技であり、理学療法士や柔道整復師などの専門家が行います。この手技を受けることで、関節の可動域が広がり、より自然な動きが可能になります。

関節モビライゼーションの方法

関節モビライゼーションにはさまざまな技術がありますが、一般的には以下のような手順でおこないます。

1.前後方向のモビライゼーション:足首を前後に動かしながら、距骨の位置を調整します。これにより、足首の動きがスムーズになり、背屈の可動域が広がります。

2.回転方向のモビライゼーション:足首を回転させながら関節の位置を調整します。これにより、足首の安定性が向上し、怪我のリスクが低減されます。

専門家による関節モビライゼーション

関節モビライゼーションは、理学療法士や柔道整復師などの専門家によって行われます。定期的に専門家の施術を受けることで、足首の可動域を広げ、安定性を向上させることができます。

※東京で角田先生の施術を受けたときは、衝撃でした。。。。。
 施術される先生方の技術、引き出しの多さによって結果は変わるかと思います。

実際の研究結果

腓腹筋ストレッチと関節モビライゼーションの効果についての研究では、これらの方法を組み合わせることで、足首の背屈可動域が大幅に改善されることが確認されています。具体的には、ストレッチのみを行ったグループと比較しています。関節モビライゼーションを併用したグループの方が、歩行中のかかとが離れるまでの時間や背屈角度、後方距骨滑動が大幅に改善されました。

研究の詳細

この研究は、24名の被験者を対象に行われました。被験者はランダムに、腓腹筋のストレッチと関節モビライゼーションを組み合わせたグループと、ストレッチのみのグループに分けられました。各グループは5分間の介入を受け、介入前後で足首の運動学的データ(かかとが離れるまでの時間と背屈角度)、DF PROM、後方距骨滑動、腓腹筋の筋腱接合部(MTJ)の変位を評価しました。

研究の結果

研究の結果、関節モビライゼーションを組み合わせたグループは、ストレッチのみのグループと比較して、以下の点で有意な改善が見られました。

1.かかとが離れるまでの時間:歩行中にかかとが地面から離れるまでの時間が延びました。これにより、足の前部にかかる負担が減り、より自然な歩行が可能になります。

2.背屈角度:足首の背屈角度が大きくなり、足首の可動域が広がりました。これにより、足首の動きがスムーズになり、転倒のリスクが減少します。

3.後方距骨滑動:後方への距骨滑動が改善され、足首の安定性が向上しました。

なぜこれが重要なのか?

研究の被験者が少ないと思われた方もいると思います。ほんとに正しいのかと。
安心してください、マイセルフでもこの研究をもとにサービスを提供しております。お客さまがおこしになられているのが何よりの結果だと思っております。

話しを戻します。

50代以上の方々にとって、足首の可動域を広げることは、日常生活の質を向上させるために非常に重要です。例えば、日常の歩行がスムーズになることで、買い物や散歩などの活動が楽になります。また、足首の安定性が向上することで、転倒のリスクが減り、怪我を予防することができます。

最後に

腓腹筋のストレッチと関節モビライゼーションを組み合わせることで、足首の可動域が大幅に改善されます。それにより、日常生活の質が向上します。また、より自由に動ける身体を手に入れることができ、日常の活動が楽しくなります。50代以上の方々にとって、この方法は非常に有効であり、ぜひ取り入れてみてください。

健康的でアクティブなライフスタイルを維持するために。日常のルーティンにこれらのストレッチとモビライゼーションを!

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参考文献

Immediate combined effect of gastrocnemius stretching and sustained talocrural joint mobilization in individuals with limited ankle dorsiflexion: A randomized controlled trial

Effects of Self-Massage Using a Foam Roller on Ankle Range of Motion and Gastrocnemius Fascicle Length and Muscle Hardness: A Pilot Study

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